【本の紹介】国家の品格

今回は、『国家の品格(著者:藤原正彦)』を紹介します。

少し前に超ベストセラーだったので、気になっていたのですが、やっと読むことができました。
題名から、ナショナリズムや右翼的な話が書かれているようなイメージでしたが、内容は随分違っていました。

今、世界は論理によって物事を解決しようとしてしているが、「論理だけでは世界が破綻する」と指摘しています。
世の中には論理的に説明できないことはいくらでもあり、何でも論理的に説明せることはできない。
例えば、先生が子供たちに、「人を殺してはいけない」ということを論理的に説明することは無意味で 「駄目だから駄目」で良い。重要なことは押しつけで良いとも。

また、国際人には「英語が話せること」はそれほど重要ではない。
国際人として求められるには、自国の文化や歴史等について理解し、それを説明できることで重要である。
幕末に海外を訪問した使節団は、英語でのコミュニケーションが必ずしもうまくなかったにもかわらず、各地で尊敬を受けいる。
小学校で英語を教える前に国語や算数、歴史の勉強が必要である。その時間を削って英語を教えるのは本末転倒とも。
最近、日本人で英語はできるが中身のない人々が増え、海外からの評価が下がっている。

武士道精神の復活を。
美的感受性や日本的情緒を育むとともに、人間には一定の精神の形必要です。
こうした情緒を育む精神の形として「武士道先進」復活すべき、と20数年前から考えている。

日本は「異常な」国であれ。
よく政治家が、「日本はもっと普通の国になるべきだ」などと言います。
しかし、「普通の国」の意味するところは、大抵の場合「アメリカみたいな国」に過ぎません。
筆者の意見は逆で、日本は有史以来、ずっと「異常な国」なのです。
これからも「異常な国」であり続けるべきと思っていると。

品格のある国家の指標は4つ。
その1、独立不羈(ふき)です。
     自らの意志に従って行動できる独立国家ということです。
その2、高い道徳です。
     日本人の道徳の高さについては、戦国時代以降来日した宣教師等多くの人々が驚き
     の声をあげていた。明治になっても同じでした。
     日本人が、この特性により世界に範を垂れることは、人類への貢献なのです。
その3、美しい田園です。
     美しい田園が保たれているということは、金銭至上主義に冒されていない、美しい情
     緒がその国に存在する証拠です。
その4、天才の輩出
     天才が排出されるためには、役に立たないものや精神性を尊ぶ土壌、美の存在、跪く
     心(ひざまづく)が必要です。

筆者は最後に、
日本人一人一人が美しい情緒と形も身につけ、品格ある国家を保つことは、日本人として生ま
れた真の意味であり、人類への責務と思うのです。
この世界を救えるのは、日本人しかいないと思うのです。
述べています。

これまでの日本では考えられない犯罪やニュースが、増えていると感じています。
自分自身も知らず知らずのうちに、数字に振り回され、効率を追求し、バランスを欠いて生活を送って来たと感じています。
「国家の品格」は、もう一度、価値観を見直すよいきっけになった本です。



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